日記

日記です

「なぜ小さなコスメ店が大型ドラッグストアに逆襲できたのか?」

 「水曜日のダウンタウン」で、1日に小麦粉をどれぐらい消費できるかという、"説"をやっていた事がありました。たくさん食べる事が出来る人や、小麦粉を美味しく調理できる人などがいくつかのグループに別れ、検証していました。その中に、美味しい料理を作るんだけど、料理における小麦粉の含有量が10パーセントとか、非効率なものばかり作り、消費量があまり増えないグループがいて、面白かったです。

 読んでいて、何だかこれを思い出してしまいました。内容的には、東京でマーケティングを学んだ主人公が、田舎にある実家の化粧品店を立て直すというストーリー仕立てのもとに、マーケティングの基礎的な要素を盛り込んでいくというもので、ストーリー仕立てであった分これまでになく読み易かったです。

 ただ、いかんせん中身が薄い。ストーリーはいくつかのチャプターに別れていて、それぞれのチャプターで1個か2個ぐらいずつ、マーケティングの基礎的な要素を具体例に基づき解説していくのですが、それぞれの要素がさほど長い解説を要するほど難しくないので、最後のまとめだけ読めば理解できます。さらには途中、作り手がストーリーに夢中になったのか、解説やまとめが出てこないチャプターもあり、何で読んでるか分からなくなる箇所が見受けられ、ちゃんと読むのが辛かったです。ちなみに読み易いとはいえ、そんなに作り込んだストーリーでもないです。必要な部分だけまとめたら10ページぐらいにできるのではないでしょうか?もっと小麦粉を入れてください。

 また、ストーリー中に、筆者の方がとても良い役で出演されておられるのですがこの方の宣伝を、お金払ってされているようで、本の内容自体に対してもちょっと警戒してしまいました。経験上、作り手の都合が込められすぎているものは、消費者に受け入れて頂くことは難しいと思います。この演出は必要だったのでしょうか?

しかしながら、それぞれの要素については分かりやすく説明してくれているので、、ちゃんと理解すれば、活きることはあるかもしれないです。読む価値が無い、ということはないと思います。

 ただこの手の本を手に取る方って、学ぶ意欲がある方が多いと思うので、もう少し読者の役に立てるようにという思いを込めた内容でないといけないと思います。どれぐらい売れたのかは知りませんが、買った方の満足度は低いと思います。

 読みやすくはあるので、長い間本を読んでなくてリハビリとして読む方にはおすすめです。